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CSR 2013年 (分割版) | アニュアルレポート | KDDI株式会社 kddi ar2013 j07

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(1)

2012年度のCSR活動において、「社会から要請される情報」および「KDDIが発信した い情報」の両側面から重要性が高い項目を、社会的責任に関する国際規格ISO26000 おける7つの中核主題に則り、本レポートに掲載しています。詳細な情報やパフォーマンス データ、最新のCSRトピックスなどの網羅的な情報は、KDDIホームページ「CSR(環境・ 社会)」で公開しています。

KDDIは、この2つの媒体を通して積極的な情報開示に努めるとともに、今後もステーク ホルダーの皆さまとのコミュニケーションを図りながら、CSRを推進していきます。

WEB KDDIホームページ「CSR(環境・社会)」

http://www.kddi.com/csr/

報告対象期間

2012年度(201241日∼2013331日)の事業活動を対象としています。 一部、20123月以前、20134月以降の取り組みについても報告しています。 報告対象範囲

KDDI単体の事業活動を範囲としています。一部、グループ会社の活動も報告しています。 発行時期

冊子:20137月(次回発行予定 20147月)

KDDIホームページ:20139月(次回公開予定 20149月) 参考ガイドライン

GRI Global Reporting Initiative

 「サステナビリティリポーティングガイドライン2006

環境省「環境報告ガイドライン(2012年版)」

ISO260002010「社会的責任に関する手引」

JISZ260002012「社会的責任に関する手引」のJIS規格

組み

52 CSR年次報告 52 組織統治 58 消費者課題 62 環境 67 人権 68 労働慣行 72 公正な事業慣行

76 コミュニティへの参画および

コミュニティの発展 CSR

(2)

東北地域の本格的な

街づくりを支援する

「復興支援室」

2012年7月、KDDIは、東日本大震災の被災地復興に向けて、 東北3県(岩手県・宮城県・福島県)の本格的な街づくりを支援す る「復興支援室」を立ち上げました。KDDIが持つ豊富なICT利 活用の経験・ノウハウを提供しながら、自治体や地域の皆さまと 協力し、新しい街づくりに積極的に参画しています。

 東日本大震災以降、KDDIでは、社内各部門が個別に復興支 援活動を実施していましたが、被災地のニーズをより的確に把 握し、各々の活動を統括して組織的に支援を行うために社長直 轄組織の「復興支援室」を設立しました。

 それまでKDDIでは、被災自治体に対して、ICTに関するサー ビスなどのモノによる支援を提案してきましたが、自治体では ICTに関する経験・ノウハウを持つ職員の不足や復興関連業務 の増加に伴う人手不足など、構造上の問題を抱えていました。 そこでKDDIでは、社員自らが職員として自治体に出向し、ICT に関わる地域ごとに必要な取り組みの企画提案と実行によっ て、自治体内のICT利活用を促進し、かつ中長期的に自治体の

 単に復興に役立つICT商材を中心としたソリューション提案 だけでは、被災地の要望に十分に応えきれません。提案を実現 するための仕組みづくりや住民のICTリテラシーの向上といっ た課題も考慮し、初めてご活用いただくための提案環境が整 います。このような状況を踏まえ、スマートフォンの利用動向 収集などの調査ノウハウを持つグループ会社、株式会社KDDI 総研と被災地のさまざまな情報を持つ外部コンサルティング 会社との連携を図り、自治体や住民のニーズ調査から適切な 提案まで行える体制を整えました。この3社連携での最初の取

事業として被災地にどのような価値を提供できるか

グループ会社、外部コンサルティング会社と連携した活動体制を構築

ICTリテラシー向上につなげたいという思いから「復興支援室」 設立の検討が始まりました。

 立ち上げにあたっては、自治体関係者、学識経験者などと 意見交換を重ね、現地のニーズのさらなる把握に努めました。 また、東北出身者や在住経験者など東北にゆかりがあり、東北 復興への熱意を持った社員を公募の条件とし、会社の事業とし てどのような価値を被災地に提供できるか、被災地やKDDIの 将来を見据えているか等をポイントに選抜しました。結果、さま ざまな事業分野で業務経験を持つ5名の社員による「復興支援 室」の活動が本格的にスタートしました。

全国に点在して暮らす町民 に向けて自治体が発信する 情報を、町民のニーズに近 づけるために委託されたこ の調査では、町民へのヒア リングやインタビューを実

施する中で、被災者が抱える悩みやお困りのことなど、多くの 知見を得ることができています。今後も復興支援室室員の出 向による地域に根ざした活動に加え、KDDIのサービス、株式会 事業を通じた被災地復興への取り組み

3社での情報共有と議論の様子

(3)

各々の出向先で復興支援活動に当たっています。

■防災や医療面の住民サービスの向上を目指して

 釜石市で地域情報化担当として、光インターネット、CATV網など情報通信基盤の整備事業に携わっています。釜石市では、将来ビ ジョンとしてICTを活用した「スマートコミュニティ」構想を掲げており、特に防災や医療面の住民サービス向上にはICTの利活用が不可 欠です。GIS(地理情報システム)を使った情報の集約化や、高齢化に伴う医療・福祉・介護分野でのソリューションなど、街の復興とその 先の発展につなげるため、KDDIならではのさまざまな企画を提案していきます。

岩手県釜石市役所広聴広報課に出向(201210月より) 復興支援室 課長補佐 石黒 智誠

■より住民の声を反映させた復興事業を

 震災からの迅速な復興実現と、新たな価値創造を積極的に展開することを目的に東松島市が設立した一般社団法人東松島みらいとし 機構へ出向しています。住民と行政、民間企業との仲立ちを通じて、市の掲げる持続可能な社会=環境未来都市の実現に向け、復興事業 の推進役を担っています。機構の事務局員として、会議体の運営、仮設住宅での住民との意見交換会を実施するなど、住民と市、民間 企業の距離を縮め、より住民の声を反映させた復興事業の推進に取り組んでいます。

一般社団法人東松島みらいとし機構に出向(20132月より) 復興支援室 課長補佐 福嶋 正義

■効果的な情報発信で気仙沼市の魅力を伝えていきたい

 気仙沼市で市のホームページ、フェイスブックの運営、広報誌の制作など、市の情報発信業務を担当しています。市民の皆さまへ 市の復興状況をタイムリーにお伝えしながら、市が新たな産業や観光の振興を図っていくために、市外の方々へも気仙沼市の魅力を お伝えしていくことが、私の取り組むべき課題と考えています。

KDDIICT技術やノウハウを活かし、市民の皆さまの目線に立った、より効果的な情報の収集と発信に努めています。

宮城県気仙沼市役所秘書広報課に出向(201212月より) 復興支援室 マネージャー 岩尾 哲男

■持続的な復興支援を目指して

 復興事業に携わる企業、NPOと連携した復興支援プロジェクトへの参加を通じ、持続的な復興支援の在り方を模索しています。 また当室員の活動状況を収集し、社内外に情報発信を行うほか、auショッピングモール」*内に被災地の商品を集めた特設サイトを 立ち上げ、当サイトご利用者さまと被災地をICTの活用によりつなぐ取り組みも行っています。

 今後もKDDIの強みである発信力を活かし、被災地の経済発展を後押しできる活動を行っていきます。

*auショッピングモール:KDDIが運営するネットショッピングサイト

復興支援室 主任 加藤英夫

 東日本大震災の被災地では、未だ多くの支援が必要なことに加え、震災前から過疎化や少子高齢化という課題も抱えてい ます。これは将来の日本において、どこでも抱えるであろう大きな社会的課題でもあります。「復興支援室」では、KDDI が持 つ技術やノウハウの提供を行いながら、これらさまざまな課題解決への取り組みを進めるとともに、被災地の方々が一日も 早く活力ある地域社会を取り戻すための仕組みづくりのお手伝いを行っています。また、将来的には、この復興支援活動を 通して培った経験を日本全国で役立てていきたいと考えています。

 東北の復興支援はこれからが本番であり、被災地の方々が「自立」する取り組みも緒に就いたばかりです。「復興支援室」の使 命は、事業を通じて活力ある新しい地域社会を自治体や地域の皆さまとともに創っていくことです。被災地の皆さまが明るい未 来を思い描き、被災した地に再び笑顔が溢れるよう、これからも全力で復興支援活動と社会課題解決に取り組んでいきます。 復興支援室 室長

阿部 博則

被災地の一日も早い復興と社会課題解決に向けて

CSR

(4)

日本全国

100 カ所

に拡大

2009年12月に国内初のトライブリッド基地局の設置を開始して以来、2013年3月末現在、 トライブリッド基地局は日本全国100カ所に拡大しました。

CO

2排出量を最大

30 %

削減

トライブリッド方式電力制御技術を用いた基地局は、通常の基地局に比べ、年間でCO2排 出量を最大約30%削減できることが実証されています。

基地局バッテリーの

24

時間化を日本全国

2,000

に拡大

災害時の停電対策として、バッテリーの24時間化を2,000局に拡大しました(2013年3月 末現在)。今後もさらにその数を増やしていく予定です。

 全国を高い密度でカバーするau携帯電話の基地局は、KDDIが消費する総電力量の約60%を占めてお り、4G LTEのサービスエリア拡大に伴い電力消費量は増加傾向にあることからも、基地局での消費電力の 低減は、取り組むべき優先的課題です。

 加えて、2011年3月に発生した東日本大震災により、基地局の停電リスクや電力不足リスクといった新た な課題も顕在化しました。東日本大震災で停波した基地局のうち77%(東北6県:2011年3月12日時点) が停電によるものであったことからも、災害対策として、停電に対する取り組みも喫緊の課題です。  KDDIでは、2009年から通常の商用電力に加え、太陽光発電と蓄電池の「3つの電力」を時間帯や天候に よって使い分けるトライブリッド方式*電力制御技術を用いたau携帯電話基地局(以下、トライブリッド基地 局)の実証実験を進めてきました。このノウハウを活かして、環境負荷低減と災害対策を両立させる取り組 みとして「トライブリッド基地局」と「基地局バッテリーの24時間化」の拡大を進めています。

* トライブリッド方式各分野の産業技術において、3種類の技術を組み合わせることを称する造語。「ハイブリッド」が2種類、「トライブリッド」は3種類の意味

「トライブリッド基地局」と

「基地局バッテリーの 24 時間化」の拡大

環境負荷低減と災害対策を両立する取り組み

(5)

た電力を時間ごとに効率よく供給する電力制御技術です。太 陽光が十分に集められる日中は太陽光パネルによる発電力 を利用し、夜間や必要十分な太陽光が得られない場合は蓄電 池に充電された電力および商用電力を使うことで、従来の 商用電力のみを使った場合よりも、CO2排出量において最大 約30%の削減が見込める技術です。

 KDDIでは、低炭素社会実現に向けた対策に加え、災害時 の停電リスク、電力不足リスクへの対策としての側面からも 取り組みを進め、2013年3月末現在、日本全国100カ所にこ のトライブリッド基地局の設置を拡大しました。

 au携帯電話基地局に設 置されている従来型のバッ テリーは、停電などによる 電力停止から3時間程度し か電力を保つことができま せんでした。東日本大震災

で停波した基地局の多くは停電が原因であったことからも、

「基地局バッテリーの 24 時間化」で停電時のバックアップ電力を確保

基地局バッテリーの長時間化は、対応すべき喫緊の課題でし た。KDDIでは、停電時のバックアップとして、都道府県庁や市 町村役場、1日あたりの乗客数が10万人以上の主要駅をカ バーする基地局バッテリーの24時間化を2,000局に拡大しま した(2013年3月末現在)。今後もさらにその数を拡大してい く予定です。

今後に向けて

蓄電池に充電

商用電力 機器消費電力

太陽光発電電力

蓄電池電力 利用し、商用電力を極力利用しない 蓄電池の電力を利用

0時∼7 23時∼

深夜電力時間帯

正午 使

深夜電力時間帯

 「トライブリッド基地局」は、再生エネルギー活用による省電力化が期待される技術として、一定の成果が上がったと考えて います。また、「基地局バッテリーの24時間化」を重要拠点に継続的に展開し、通信事業者としての責務を果たしていきたい と思います。

KDDIでは今後、これらの取り組みに加えて、さらなる災害時への備えとして、「トライブリッド基地局」の高度化*1や、 船舶に基地局設備を搭載して海上からエリアを復旧させる船舶型無線基地局の実用化*2、また、一つの基地局で通常 よりも大幅に広いエリアをカバーする大ゾーン基地局の設置も進めていく予定です。

*1 総務省平成23年度補正予算委託研究「大規模災害においても通信を確保する耐災害ネットワーク管理制御技術の研究開発」

*2 総務省中国総合通信局「災害時における携帯電話基地局の船上開設に向けた調査検討会」 技術企画本部 

モバイル技術企画部

企画グループ グループリーダー

松石 順應

CSR

24時間化対応バッテリー

(6)

第1章 目指す姿

つなぐのは思い、 つなぐのは笑顔

真のグローバル化へ

• 365日、守るのが使命

お客さま第一に考える

驚きを超え、

感動をお客さまに届ける

夢を描き、追い続ける

一人ひとりがKDDI

ダイバーシティが基本

第4章 行動の原則

自ら燃える

闘争心を燃やす

ジブンゴト化する

本気、本音でぶつかる

スピード感をもって決断し 行動する

一丸となってやり抜く

目線を上げる

外を見て内を知る

チャレンジ精神を持つ

常に創造的な仕事をする

どんな仕事も地道に一歩一歩、 たゆまぬ努力を続ける

能力は必ず進歩する

原理原則に従う

現地現物で本質を見極める

フェアプレイ精神を貫く

小善は大悪に似たり、 大善は非情に似たり

第5章 人生の方程式

人生・仕事の結果=考え方×熱意×能力

人間として何が正しいかで判断する

利他の心で考える

感謝の気持ちを持つ

常に謙虚に素直な心で

常に明るく前向きに取り組む 第2章 経営の原則

社会への責任を果たす

事業の目的、意義を明確にする

公明正大に利益を追求する

ガラス張りで経営する

売上を最大に、経費を最小に

筋肉質の経営に徹する

リアルタイムで経営する

第3章 仕事の流儀

高い志を抱き、具体的な目標を立てる。絶対に達成するという強烈な 願望を持ち、成功するまであきらめずにやり抜く。そして、達成した喜 びを分かち合う

n 「 KDDI フィロソフィ」

 KDDIは、2000年10月の発足時に、企業理念や社訓に相当する「KDDIフィロソフィ」を策定し、全社員が自らの行動を律するた めの規範として、その徹底を図ってきました。

 「KDDIフィロソフィ」には、通信事業を本業としているKDDIだからこそ大事にしなければならないKDDIらしさやKDDIのある べき姿が随所に盛り込まれています。

組織統治

すべてのステークホルダーの皆さまとのさまざまな対話を通じて、社会の持続的発 展に貢献し、社会から信頼され続ける企業を目指しています。

KDDIグループは、全従業員の物心両面の幸福を追求すると同時に、 お客さまの期待を超える感動をお届けすることにより、

豊かなコミュニケーション社会の発展に貢献します。 企業理念

KDDIフィロソフィ

(7)

サービスご利用者さまの信頼に応 え、安心・安全で価値ある商品・ サービスを提供し、ご満足を追求し ます。

主な対話方法 カスタマーセンター 投稿型Q&Aサイト 電波改善要望サイト

環境に調和した豊かな社会を 維持するため、積極的に環境 保全活動を行います。

主な対話方法 モバイル・リサイクル・ ネットワーク

NPONGOなどの支援 相互の信頼に基づくパートナー

シップを構築し、公平・公正な取 引きを通じて、適正な事業活動 を行います。

主な対話方法 アンケート調査 お取引先さま表彰制度

対話と協働を通じ、より良い 社会づくりに貢献します。 主な対話方法

KDDI財団を通じた活動 NPOなどと協働した活動

地域社会との連携・協調を 図り、地域社会の一員とし ての役割を果たします。 主な対話方法

各地域での社会貢献活動 KDDIケータイ教室 誠 実 かつ 公 平 な 情 報 開 示と、 積極的なコミュニケーションによ り、信頼関係の構築を図ります。 主な対話方法

株主総会 決算説明会

投資家さま向けセミナー

KDDI

ステークホルダーすべての

法令を遵守し、行政機関との健 全な関係を保ちます。 主な対話方法 協議会などへの参加 すべての社員が働きがい を持てる、活力ある企業で あり続けます。

主な対話方法 社員意識調査

経営層と社員との意見交換

サービス ご利用者の パートナーシップ ご満足

働きがい

健全な関係

環境との調和

信頼関係

連携と協調

対話と協働 サービス

ご利用者 取引先

社員・家族

行政機関

地球環境

株主・ 投資家

地域社会

NPO NGO KDDIのステークホルダーと主な対話方法

n KDDICSR の考え方

KDDI

フィロソフィを実践し、

豊かなコミュニケーション社会の発展に貢献します  「KDDIフィロソフィ」とは、会社の目指す姿や、その実現の ために、社員が持つべき考え方、価値観、行動規範を示したも のです。KDDIは、「KDDIフィロソフィ」の実践を通じて、すべ てのステークホルダーの皆さまから愛され、信頼される企業 を目指しています。

 KDDIには第一に、社会インフラを担う通信事業者として、 365日いかなる状況でも、安定したサービスを提供する重要

な社会的使命があります。さらに、通信事業は、電波など国民 共有の貴重な財産をお借りすることで成り立っているだけ に、社会が抱えるさまざまな課題に対しても、高い志を持っ て、自ら貢献していく社会的責任があると認識しています。こ のような企業としての姿勢、社員の持つべき考え方を「KDDI フィロソフィ」の中に明示しています。

 常に「KDDIフィロソフィ」の実践を目指し、これからも、お客 さま、株主さま、お取引先さま、地域社会など、KDDIを支えて いただいているすべてのステークホルダーの方々との対話 を尊重しながら、社会的課題に積極的に取り組み、豊かな コミュニケーション社会の発展に貢献していきます。

CSR

(8)

n CSR の推進

推進体制

 2005年10月に総務部内にCSR推進室(現:CSR・環境推 進室)を設置し、客観的な視点でCSR活動を推進するととも に、社内研修、社内報やイントラネットなどを通じた社内啓発 や社員がボランティア活動に参加しやすい環境整備などによ る社会貢献活動を推進しています。

 2008年度には「KDDI環境委員会」を「KDDI CSR・環境委 員会」に改定し、KDDIおよびグループ会社の環境保全活動に 加え、CSR活動に関わる方針ならびに計画などに関する事項 について、推進体制を拡充させてきました。2013年度に向け て、さらなるCSR活動の推進の充実を図るため、ステークホル ダーの声を生かした体制に向けて再構築を検討しています。

推進活動

 2012年度は、2011年度に実施した社会的責任に関する国 際規格ISO26000の7つの中核主題に掲げられている約250

項目に対する自己評価と当社CSR活動の現状分析の結果を 基に、課題の見直しや改善に積極的に取り組みました。P.74 に掲載した「CSR調達方針の策定」は、このプロセスを経て策 定するものです。さらに、ダイアログをはじめとするステーク ホルダーとの積極的な対話を行い、そのなかでいただいた ご意見やご指摘を今後のCSR活動の推進に反映させていく 予定です。

n 重要課題の設定

 KDDIは、事業活動に関わるさまざまな課題のなかから、社 会的関心が高く、かつKDDIが社会とともに持続的成長を目 指すために特に注力すべき取り組みとして、「安心・安全な情 報通信社会の実現」、「安定した情報通信サービスの提供」、

「地球環境保全への取り組み」、「多様な人財の育成による活 力ある企業の実現」を「4つのCSR重要課題」として設定し、課 題解決に向けたさまざまな取り組みを行っています。

安心・安全な情報通信社会の実現

 子どもたちが携帯電話やインターネットをきっかけに、トラブ ルに巻き込まれることが社会問題化しています。KDDIは、子ど もたちの「情報リテラシー」を向上させる活動「KDDIケータイ教 室」の実施や有害情報を遮断するフィルタリングの普及を行うな ど、安心・安全な情報通信社会の実現を目指し、さまざまな取り 組みを展開しています。

地球環境保全への取り組み

 地球環境保全は人類共通の課題であり、長期的に取り組んで いくことが必要です。KDDIでは5カ年ごとに中期環境保全計画 を策定し「低炭素社会」「循環型社会」「生物多様性」に向けて取り 組んでいます。これらを実現するため、自社の環境負荷低減のほか、 社会の環境負荷低減に寄与するICTサービスの提供、お客さま・ 社員と取り組むさまざまな環境保全活動を推進しています。

安定した情報通信サービスの提供

 ICTは、社会にとって欠くことのできないライフラインです。 KDDIの事業を通じた最大の責務は、お客さまに情報通信サービ スを安定的に提供することと認識しています。

 そのため、自然災害や設備故障によるネットワーク障害を可能 な限り回避し、常に品質の高い情報通信サービスを提供できる よう努めています。

多様な人財の育成による活力ある企業の実現  KDDIでは、ダイバーシティ推進を持続的な企業成長のための 経営戦略の一つと捉えています。社員の個性を尊重し、画一的な

「型」にはまることを強要せず、外的な違い、内面の違い、会社組 織における違いなどを認め合い、個人の能力を発揮できる組織・ 環境づくりを目指しています。ダイバーシティ推進は、「KDDI フィロソフィ」第1章目指す姿「タイバーシティが基本」を実践す ることです。

重要課題1

重要課題3

重要課題2

重要課題4

(9)

n ステークホルダーエンゲージメント

 KDDIは2008年度から「4つのCSR重要課題」に取り組む中で、有識者の方々とのダイアログを通じてさまざまな活動へ助言な どをいただいています。2012年度は、ISO26000の中核主題をテーマにステークホルダーダイアログを計3回実施し、2013年度 の各部署における目標設定を検討するための参考としています。

いただいた主なご意見

今後のグローバル展開を鑑み、人権問題で配慮すべき課題とは

関氏:KDDIの人権への取り組みは、内部通報制度や企業倫理ヘルプラインなどを活用した取り組みにより、一定の進 捗はうかがえます。一方で、今後のグローバル展開を考えた場合に必要となるのが人権デューディリジェンスです。 人権問題に対しても、マネジメントとして取り組み、KDDIのビジネスにとってどのような人権侵害のリスクがあるのかを 把握し、それを防止する施策を講じ、万が一発生した場合にはどのような対応をとるのかを手順化することが必要です。 方針、推進体制を決め、情報開示を行い、取り組みを見直す、といったPDCAサイクルを回して推進していくことを期待 します。

ダイバーシティの推進など、社会課題を先取りして取り組むべき活動とは

柴山氏:KDDIのダイバーシティは、経営戦略の一つとして位置付けられ、取り組みは進んでいます。今後は、それをさ らに攻めのCSRとして強みにしていくための工夫が必要です。制度や研修などのプログラムはかなり充実しています が、個々人が能力を最大限に発揮していくために、それらを社員がどう主体的に活用していけるかが課題です。一定の 取り組みが進んだ今、次のステージとして、さまざまな社員の意識変化を促すための多様なアプローチが必要です。社 員の課題に深く作用できる取り組みをいかに行うかが一つのポイントではないかと思います。

いただいた主なご意見

急速に変化する市場の中で、KDDIはどのような配慮が必要か

古谷氏:スマートフォンの普及とともに、機器本体・基本ソフト(OS)やアプリケーションなど、それぞれの専用メーカー による分業化が進み、通信事業者であるKDDIのみでは、消費者からの不満・要望すべてに対応できません。お客さま のクレームに対しては、「お客さま窓口を設けているから充分」と考えがちですが、消費者が不利益を受けて困っている ときに、自社だけで解決できなければ、機器メーカーやソフトメーカーと協働した仕組みを構築するなど、その解決策を 積極的に社会に発信する企業姿勢が重要です。

赤池氏:製品使用時の教育・啓発に加え、製品の構想・設計・開発・試作評価の段階で、可能な限り消費者を参画させ、 子どもや高齢者、障がい者など社会的弱者へ配慮した製品・サービス、マニュアルなどを提供することも重要です。 公益と事業を循環させる活動自体が、これからのCSRです。

これからの社会を考え、どのような製品・サービスのイノベーションや消費者への提供が必要か 赤池氏:製品・サービスの提供にあたっては、単に消費者行動を読んで追随するだけではなく、社会にあり得べき価値を 持った製品・サービスを提示し「新しい価値消費」を創っていくという戦略観が非常に重要となります。そのためには、一歩 先の製品・サービスの在り方をKDDIとして見通すことが必要となります。例えば「スマートフォンは、実はこんな使い方も できる」などのクリエイティブな情報提供は、優れたコミュニケーション開発であり、社会に新しい価値やライフスタイルを 創出するシナジー効果が期待できます。今後KDDIには、そのような製品・サービスのイノベーションを期待します。

1「人権」と「労働慣行」 20121011日開催

第2回 「消費者課題」 2013220日開催

ダイバーシティ&キャリアアドバイザー

柴山 純

(公社)日本消費生活アドバイザー・ コンサルタント協会 

常任顧問/元ISO26000 国内委員会委員

古谷 由紀子 株式会社損害保険ジャパン

CSR上席顧問/ISO26000作業部会 エキスパート

関 正雄

株式会社ユニバーサルデザイン 総合研究所 所長

赤池 学

CSR

(10)

 今回初めて、CSR担当者がISO26000の概念と、中核主題への取り組みの自己評価を社員に知ってもらう機会を 設け、その上でステークホルダーダイアログを行いました。

 ステークホルダーの皆さまからは、事業を通じたイノベーションの重要性、ステークホルダー参加型の製品企画・開 発の早期着手など、斬新な視点でのご指摘をいただき、新たな気づきと改革への意欲を得た好機となりました。また、 大切なのは企業が「何をすべきか」ではなく「何を求められているか」を優先し、その課題解決のために行動することで あると学ばせていただきました。

 今後もステークホルダーの皆さまとの対話を通じ、社会とともに成長できる企業を目指し、取り組みたいと思います。

WEB ステークホルダーダイアログの詳細は、KDDIホームページで公開(20139月予定) http://www.kddi.com/csr

いただいた主なご意見

さらなる「Green of ICTau携帯電話基地局の省エネ化)」の推進のために配慮すべき点とは 鈴木氏:au携帯電話基地局の省エネ化は、通信事業者のみで行うには限界があり、通信設備や空調機器メーカーの ほか、基地局の全体設計も重要になります。さらに再生可能エネルギーに関連する事業者も関わるなど複雑化して おり、さらなる省エネ化を推進するには、資材調達先から販売店も含むバリューチェーン全体での、プレーヤーの明確化 とエネルギー消費の可視化が前提となります。

「Green by ICT(社会全体の環境負荷低減)」において、どのような工夫が必要か

小野田氏:KDDIは、社会の環境負荷低減に向けたさまざまなサービスを提供していますが、発想の起点がエネルギー に偏りすぎている感があります。もっと消費者がメリットを実感できるサービスを提供することを重視し、結果的にエネ ルギーの削減に結び付けるような工夫が必要です。ICTインフラに加え、事業を通じて消費者行動に関する膨大なデー タを有するKDDIが、それを最大限に活用し、コミュニティの動線を効率的にコントロールすることで社会全体の節電に つなげていけば、社会の環境負荷低減に貢献する新たなサービスを創出することができると思います。

第3回 「環境」 201336日開催

ダイアログを終えて

株式会社国際社会経済研究所  代表取締役社長/元ISO26000 国内委員会委員

鈴木 均

早稲田大学環境総合研究センター  准教授/株式会社早稲田環境研究所  会長

小野田 弘士

総務・人事本部

総務部 CSR・環境推進室 室長

飯塚 一仁

KDDIは、2012年度、東京証券取引所が公表したESG(環境・社会・ガバ ナンス)に関する優れた企業として「ESG銘柄」に、また女性が働くための環 境整備と女性人財活用を積極的に進めている企業として、「なでしこ銘柄」に 選定されました。

 今回の選定は、子ども・高齢者向けサービスの拡充、通信品質向上、通信設 備・データセンターの省エネ化への取り組み、また女性の活躍を推進する社内 プロジェクトや女性管理職比率の6年連続向上*などが評価されたものです。

 企業がESG課題や女性の活躍促進へ適切に対応すると同時に、投資家がそ うした企業の取り組みを評価して投資を行うことで、地球環境問題や社会的 課題の解決・改善、資本市場の健全な育成・発展につながると想定されます。 今後もKDDIらしい活動を積極的に行うこと

で、皆さまからの信頼と持続可能な社会の 発展に貢献していきます。

* 本銘柄選定20131月時点によるもの

東京証券取引所の「ESG銘柄」、「なでしこ銘柄」に選定

TOPICS

(11)

n CSR 目標・実績・課題

 2012年度の主な目標と実績、および2013年度の主な課題を報告します。

2012年度 2013年度

目標 主な実績 評価 主な課題

組織統治 CSR活動推進の改善 社内報による社員啓発の実施

ステークホルダーエンゲージメントの実施 • CSR活動推進体制の強化

消費者課題

大規模災害対策の強化 公開訓練を含む災害対策訓練による検証・改善体制の確立

船上基地局の実証実験など、陸上の被災状況に影響されない

災害対策の拡充

KDDIケータイ教室」の実施数の 拡大と品質向上

シニア世代に向けた使い方サポート 拡充

お客さまのご要望に対応するネット ワーク品質の向上と安定した情報通信 サービスの提供

大規模災害対策のさらなる強化

KDDIケータイ教室」の実施数の拡大と

品質向上 安心・安全講座 

2012年度1,965回の実施(前年度比+756回)

学校のニーズに一層細かく対応できるプログラムに改訂 A+

シニア世代にも使いやすい機器の提供と 使い方サポート

おおむね65歳以上の方を対象としたシニア向け講座の実施

高齢者の見守りに特化した携帯電話端末「見守り歩数計(Mi-Look)」を

使用した自治体への支援

お客さまのご要望に迅速に対応する ネットワーク品質の向上と安定した サービスの提供

大容量光海底ケーブルによるアジア地域の通信需要に対応

社員による自社サービスエリアの品質向上スキームの確立

信頼性の高いネットワークと

通信品質の向上 通信障害発生による重大事故再発防止のための対策・体制整備を実施

環境

3期中期環境保全計画の遂行

トライブリッド基地局、日本全国100カ所に拡大

社外向けHPを利用した、使用済み携帯電話のリサイクル活動の啓発

周波数再編に伴う旧設備の適切なマテリアルリサイクルの実施

全国各地における環境保全活動推進体制の確立

A+ 3期中期環境保全計画の遂行

全国各地での環境保全活動の推進

環境コミュニケーションの強化 環境コミュニケーションの推進 3期中期環境保全計画に関する全社員向けeラーニングの実施

人権・労働慣行

多様な人財の育成登用と、 関連施策の構築

女性ライン長登用推進体制の構築

「障がい者職場ヒアリング」の実施

海外勤務者向けフィロソフィ推進役研修の実施

海外現地採用社員への研修や人財交流の実施

ダイバーシティの推進

働きがいのある健全な職場風土づくり

社内コミュニケーションの強化 働きがいのある健全な職場風土づくり 社員意識調査の実施育児休職者向けのフォーラムおよびセミナーの実施

仕事と介護の両立支援のための講座の実施、ガイドブックの発行

社内コミュニケーションの強化 組織風土改革研修の全社展開

ストリーミング配信に手話通訳を導入

公正な事業慣行

国内外の株主・投資家さまとの コミュニケーション拡充

国内外での個別ミーティングの開催(延べ950回)

個人投資家向けセミナーの開催(20回)

株主さま向けの施設見学会の実施

国内外の株主・投資家さまとの コミュニケーション拡充

• CSR調達方針の策定と施行

情報セキュリティの強化

コンプライアンス事故撲滅に向けた 施策の推進

リスクマネジメントの推進 CSR調達方針の策定 方針内容の検討、策定準備(2013年上期策定・施行予定) B

情報セキュリティの一層の強化 KDDIグループ情報セキュリティ共通基準」に基づく、

KDDIグループ会社の規定類整備の実施 B

リスクマネジメントの推進 事業環境のリスクを踏まえた重要リスク29項目に対する

リスク低減・業務改善支援、内部監査の実施

コンプライアンス事故撲滅に向けた 施策の強化・推進

企業倫理委員会の定期開催

コンプライアンスに関する集合研修・eラーニングの実施

コミュニティへの 参画および コミュニティの発展

継続した被災地支援の実施 東日本大震災被災地支援(社員ボランティア、教育支援など)

「復興支援室」の本格的な活動開始

協業による被災地支援の拡充

地域コミュニティの関係強化による 新たな社会的価値の創出

• ICTを活用した国際社会の 持続的発展への貢献 地域コミュニティとの関係強化 「+αプロジェクト」の活用による社員の地域社会貢献活動の拡充

中学校、高校、大学に向けたキャリア教育の実施

ICTを活用した国際社会の 持続的発展への貢献

タブレット端末を利用した教育支援の拡充

ベンチャー企業へのサポートサービス提供

• KDDI 財団による開発途上国へのデジタルデバイド解消支援、 技術力の提供

【評価基準】A+:課題に対し大幅な成果が得られた A:一定の成果が得られた

:取り組みを行ったが、成果を得るにいたらなかった C:成果が得られなかった、または取り組めなかった

CSR

(12)

 KDDIは、子どもたちや高齢者が携帯電話を有益な道具として活用できるよう、情報リテラシー向上の支援や使いやす さを追求した商品の開発など、誰もが安心・安全な情報通信サービスを活用できる社会を目指し、さまざまな取り組みを 行っています。

n 安心・安全のために

安心・安全に関する基本方針

 KDDIでは、情報通信社会において、子どもたちが安心・安 全にコミュニケーションを図れることを目的として、「青少年 の安心・安全に関するKDDIの基本方針」を策定しています。

うため、2012年度はプログ ラムを全面的に見直しまし た。クイズセッションやワー クショップを織り交ぜ、映像 教材を有効に使いながら、 子どもたちが自ら考え、より

理解を深める内容に改定しています。また、スマートフォンの 安全な使い方など、学校側の要望に一層細かく応じられるプ ログラムもご用意しました。

 講座は、小学校向け、中学校向け、高校向け、保護者向けに 加え、障がいを持つ方々に向けても実施するなど、誰もが安 心・安全に携帯電話やインターネットを利用できるよう、講座 の充実を図っています。

KDDI

ケータイ教室」安心・安全講座の実施

 KDDIでは、子どもたちが携帯電話やインターネットを安心・ 安全に利用するために必要なルールやマナーを理解し、自ら の判断でトラブルに対処する能力を身に付けるために「KDDI ケータイ教室」を2005年度から全国で実施しています。  2012年度は、合計1,965回実施、約335,000人の方にご参 加いただき、2005年度からの実施回数は累計約6,700回、受 講者数は120万人に達しました。携帯電話やスマートフォン、 インターネットを利用した子どもたちのコミュニケーション方 法は高度化・多様化しており、それに伴う学校側からのご要望 は細分化しています。皆さまからのご要望に適切な対応を行

消費者課題

サービスご利用者さま一人ひとりの声に誠実に向き合い、安心・安全で質の高い情 報通信サービスの提供を行うことで、お客さま満足の向上に努めています。

 安心・安全な情報通信社会の実現

重要課題1

青少年の安心・安全に関するKDDIの基本方針

KDDIは、青少年が携帯電話やインターネットなどの通信サービスに よるトラブルに巻き込まれることのないよう、さまざまな活動を行って います。

 これからも、青少年が円滑なコミュニケーションを築きながら、安心・ 安全を実感できる社会の実現に取り組んでまいります。

2012年度「KDDIケータイ教室」実施先でのアンケート結果

強く思う  思う  あまり思わない  回答なし 学習効果の評価(児童/生徒向けの講座)

携帯電話/インターネットをより安全に利用するために必要な知識、能力を身に付けるのに 役立ったと思いますか?

学習効果の評価(保護者向けの講座)

子どもたちの携帯電話/インターネット事情を把握し、理解するのに役立ったと思いますか? 1.8% 0.2% 44.2%

53.8%

0.9% 2.1% 22.3%

74.7%

KDDIケータイ教室」安心・安全講座の様子

(13)

KDDI

ケータイ教室」シニア向け講座の実施  KDDIでは、おおむね65

歳以上の方を対象に、シニ ア向け講座も実施していま す。携帯電話をまだ持って いない方や持っているが使 い方がよく分からない方へ

の「シニア向け携帯電話コース」と、これからスマートフォンを 購入しようとお考えの方に向けた「シニア向けスマートフォン コース」をご用意しています。

 この講座は、KDDI社員が講師となり、行政との連携により 地域の施設にお伺いし、映像機材の活用とauの簡単ケータイ またはスマートフォンを各受講者に1台ずつ貸し出して、携帯 電話やスマートフォンの基本的な操作方法やメール、インター ネットの使い方などを体験していただくものです。2012年度 は59回実施し、約1,100人の方々にご参加いただきました。  今後もシニアの皆さまが楽しく安心・安全に携帯電話や スマートフォンを有効活用できるよう、そのサポートを継続し ていきます。

中高生の科学技術発表のイベント

「つくば

Science Edge 2013

」に参加  KDDIは、2013年3月、茨

城県つくば市で行われた

「つくば Science Edge 2013」

(主催:つくば Science Edge 2013実行委員会)に協賛 し、企業による「サイエンス

ワークショップ」に参加しました。同イベントは、中高生が科学 に関する授業やクラブ活動で取り組んだ研究発表のコンテス トや企業の最新技術や先端技術を体験し、未来の科学者を発 掘し育てることを目的として行われたものです。ワークショッ プでは、雑踏の中でも正確に音声を伝える先端技術「スマート ソニックレシーバー」と「ガンジスカワイルカの水中行動観測 プロジェクトによる音響技術」を紹介し、その技術を体感して もらいました。

 KDDIでは今後も、子どもたちの科学に対する関心や研究 開発への意欲向上に貢献できる取り組みを、積極的に行って いきます。

n 誰もが安心できるサービス・製品の提供

「見守り歩数計

Mi-Look

(ミルック)」を使用した 自治体への支援

 KDDIでは、自治体が抱えている高齢化問題の解決に向け、

「見守り歩数計Mi-Look」を提供することで、支援を行ってい ます。離れて暮らす高齢者を見守りたいという家族のニーズ に着目し開発した「見守り歩数計 Mi-Look」は、人の動きを感 知するセンサーや歩数計機能を備え、日々のデータを登録先 に定期送信する端末です。また現在地を登録先に知らせる GPS機能も備えており、震災時などの安否確認にも活用され ることが期待されています。

 過疎化が進む山形県飯豊町では、高齢者を見守るためのシ ステム構築を課題として抱えており、「見守り歩数計 Mi-Look」 を町内一人暮らしの高齢者に貸与し、その情報を町で一元管理 することで、高齢者サポートと町の課題解決を実現しています。

  機器選定の条件は、高齢者が簡単に操作できることでした。「見守 り歩数計 Mi-Look」は、もしもの時にストラップを引くだけの緊急 ブザーを搭載し、本体を寝室やお風呂場などにも持ち運べるので安心 です。さらに、日々の見守り情報が自動送信されることで、新たな見守 り支援体制の構築に役立てられると考えたことが採用した理由です。 過疎化が進む飯豊町では、行政や地域のつながりを活かした見守り 体制だけでなく、日々の見守り情報のメール送信先に離れて暮らす ご家族を登録することで、ご家族をも巻き込んだ見守り体制を実現 できました。

山形県飯豊町 地域包括支援センター 所長補佐

志田 庸子

飯豊町様の「見守り歩数計 Mi-Look」を使った高齢者見守りシステムのご利用イメージ

CSR

KDDI社員の説明に聞き入る生徒たち

KDDIケータイ教室」シニア向け講座の様子

ステークホルダーからの声 VOICE

20125月時点) 一人暮らし高齢者 飯豊町社会福祉協議会

au携帯電話

「見守り歩数計 Mi-Look

Mi-Look」の卓上ホルダー前面の 見守りセンサーで検知した見守り 情報を13回自動送信

日々送られてくる すべての見守り情報 を一元管理

緊急ブザー用ストラップを引っ張る とブザーが鳴り、同時に緊急通報を 送信

緊急通報には社会 福祉協議会が24 間対応

Mi-Look」のGPS機能を使い、現在の居場所や移動 経路を確認。災害時などの安否確認にも活用可能

「見守り支援システム」

支援センター地域包括 スタッフ

ご家族

(民生委員など)協力者 Mi-Look

から同時に メール送信

本体を持ち歩くことで、いつ でも緊急通報が可能 見守りセンサー 人が前を通った 回数をカウント

(14)

n 災害時に備えた取り組み

船上基地局の実証実験を実施

 2012年11月に広島県呉市で、総務省中国総合通信局およ び海上保安庁との協力により船舶(巡視船くろせ)に携帯電話 基地局と衛星通信設備を開設し、海上と陸上間での音声通話 やデータ通信利用の実証実験を行いました。船上の携帯電 話基地局から送信した電波を沿岸部で受信し、音声通話や データ通信、潮位の変化や船舶の揺れなどによる品質への影 響などについて検証を実施しました。

 KDDIでは、東日本大震 災での教訓を活かし、陸上 の被災状況に影響されな い海上からの対策も行うこ とで、より迅速なサービス エリアの復旧を目指してい きます。

n 通信品質向上のための技術開発

急増するアジア地域の通信需要に対応した 大容量光海底ケーブル「

SJC

 2012年11月、KDDI千倉海底線中継センターにおいて、急 増するアジア地域のデータ通信需要に対応するため、KDDI を含めた10事 業 者 が 共 同 建 設する国 際 海 底ケーブ ル

「South-East Asia Japan Cable(SJC)」を陸揚げし、作業を 行いました。この「SJC」は、日本とシンガポールを直接接続す

ると同時に、日米間を結ぶ 光海底ケーブル「Unity」と も接続します。これにより、 東南アジアと米国とをほぼ 最短距離で結ぶものになり ます。

 KDDIでは、2013年度中の運用開始を目指し、日本と東南 アジア、そして米国を一直線上に結ぶことのできる国際海底 ケーブルの“ハブ ”として確実に役割を果たしていきます。

n 快適なご利用環境の提供

社員でつくろう

! au

エリア

∼周波数再編に向けて全社をあげた取り組み∼  携帯電話の周波数再編に伴い、KDDIでは、2012年4月か ら再編後の電波エリア向上を目指し、劣化ポイントの改善を 図る「社員でつくろう!auエリア」の取り組みを開始しました。 この取り組みでは、社員が専用端末とアプリを使い、新しい周 波数帯では利用できないポイントを検索し、不具合箇所の申 告が簡単にできる社内スキームを整え、改善までの進捗状況 をポータルサイトに公開しました。全社一丸となり取り組みを 進めた結果、周波数再編前と同等以上の電波品質に向上させ ることができました。

 また周波数再編後には、超高速データ通信「4G LTE」や Wi-Fiの品質向上策としても活用し、絶えず変化する電波環境 の中で、社員自らが自社サービスエリアの品質向上に貢献す るスキームとして、全社で継続しています。

 KDDIは、社会基盤を支える通信事業者として、お客さまに常に品質の高いサービスを安定的に提供し続けることが最 大の責務であると認識し、その実現に向けたさまざまな取り組みを行っています。

安定した情報通信サービスの提供

重要課題2

通信障害についてのお詫びと報告

20121231日と201312日の2度にわたり、携帯電話向けの高 速通信「LTEサービス」が一部の端末で利用できなくなる通信障害が発生し ました。

20121231日の通信障害は、LTE端末の瞬間的なアクセスが通常の 7倍に達し、データ処理時間の設定ミスにより発生しました。20131 2日の通信障害は、通信関連のソフトウエアの不具合により異常が発生し、 その復旧作業中に誤って制御装置を停止させたことにより発生しました。

KDDI では、再発防止に向けた対策として、20131月末までにデータを 処理するサーバーの増設やLTE関連システムの総点検、復旧マニュアルの 再整備などを行いました。

 その後も45月と通信障害が発生しており、一連の障害により、皆さまに ご迷惑・ご心配をおかけしたことを深くお詫び申し上げます。このような 過ちを繰り返さないよう、お客さまに快適な通信環境を提供することを目指 し、信頼回復に全力で取り組んでいきます。

巡視船くろせの船首部分に衛星アンテナ

(円筒カバー内)を設置

出典:災害時における携帯電話基地局の 船上開設に向けた調査検討会

SJC」の陸揚げの様子

参照

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